主要SNSの特徴を比較! 使い分け・運用方法を徹底解説

代表的なSNSとして、Instagram、Facebook、X (Twitter)、YouTube、TikTokがありますが企業でSNSを活用するにあたって、
”どれを使えばいいのか”  ”どう使い分けるか”という疑問を各SNSの特徴や使い分けポイントを比較してみました。

1. SNSの機能を比較

 

SNS名 国内ユーザー数 ユーザー層 メッセージ 位置情報 コメント機能 いいね機能 シェア機能 投稿が届く範囲
Facebook 約2600万人 30代〜◯ メッセンジャー ◯いいねボタン シェアボタン 非友達にも届く
Instagram 約3300万人 20〜40代◯ DM ◯♡ボタン ボタン 非フォロワーにも届く
X(Twitter) 約4,500万人 10〜20代◯ DM ◯♡ボタン リポスト 非フォロワーにも届く
TikTok 約1700万人 10代◎ DM ◯♡ボタン シェアボタン 非フォロワーにも届く
YouTube 約7000万人 10〜40代◯ なし ◯高評価 共有ボタン 登録者以外にも届く

各項目ごとに分析してみましょう

⚫︎ユーザー層

Facebookはユーザー数も利用率も30代から年代ごとに上昇します。男性がやや多めで、SNSの中では60代の利用がもっとも多いのが特徴です。

X(Twitter)は20代がもっとも多く、年代が上がるほど男性の比率が上昇します。
Instagramは20代~が中心ですが40~の利用者も増加しています。女性比率が50%以上で、30代と40代では60%を超えています。

TikTokは10代がほかの年代より圧倒的に多いです。

YouTubeは若い世代の方が利用率は高いですが、アクティブユーザー数は40代が最多となっています。

⚫︎メッセージ

Instagramは基本的には誰にでもDM(ダイレクトメッセージ)を送ることができます。

X(Twitter)のDMは送信できる条件がいくつかあります。

  • 自分がフォローしているアカウント
  • 過去にDMのやり取り履歴があるアカウント
  • DMを全員に許可設定しているアカウント

TikTokのDMは、初めて送信する相手の場合、自分がフォローしているアカウントでも、
相手からフォローされていない場合は、メッセージリクエストを送り、相手の承認を得る必要があります。
また、ダイレクトメッセージのプライバシー設定を許可しないに設定している場合はそのアカウントにはダイレクトメッセージを送信できません。

Facebookのメッセンジャーは「友達・友達以外」にも送信できますが、メッセージリクエストを受け取った人が返信しない限り、やりとりはできません。
YouTubeにはメッセージ機能はありません。

⚫︎シェア機能

シェアボタンはどのSNSでも設置されていますが、X(Twitter)は共有するリポスト機能が存在することが特徴的です。

⚫︎通話

FacebookはFacebook Messengerの機能で音声通話、ビデオ通話が可能です。

Instagramも音声通話、ビデオ通話ができます。

X(Twitter)はプレミアム会員のみ音声通話とビデオ通話が利用可能です。
TikTokとYouTubeには通話機能はありません

2. SNSをどう使い分けているのか

SNSをどう使い分けているのかを表にまとめました。

 

  投稿される種類 ハッシュタグ 繋がり 位置情報 その他特徴
Facebook テキスト
リンク
画像
動画
投稿に1〜2個 友達・仕事関係の人が中心 ライフイベントや
仕事にまつわる投稿が多い
Instagram 写真
動画
短尺のリール動画
投稿に複数付ける 友達、興味・関心のある人 インフルエンサーのフォロー。情報収集にも利用
X(Twitter) テキスト
リンク
画像
動画
投稿に1~2個 友達、共通の趣味を持つ友人・知人 複数アカウントを使い分ける人も多い
TikTok 短尺動画 投稿に3~4個 知らない人が多い おもしろ系・楽しい系・役立つ系の 投稿が多い
YouTube 長尺動画
短尺のショート動画
あまり根付いていない 知らないクリエイターが多い 主にインフルエンサーが投稿、
一般の人は閲覧のみ

各項目ごとに分析してみましょう

⚫︎投稿される種類

FacebookとX(Twitter)は、テキスト+リンクや画像、動画を組み合わせた投稿が可能。

X(Twitter)の無料アカウントは、日本語の場合最大140文字という制限があります。

最近ではInstagramのリール、TikTok、YouTubeのショートなど、短尺動画投稿が盛んに行われています。

 

⚫︎ハッシュタグ

X(Twitter)やYouTubeでは、ハッシュタグをつけることはできますが、それほど根付いていません。
対してInstagramやTikTokでは複数付けることが多いという違いがあります。

 

⚫︎繋がり

X(Twitter)では実際の友だちのほか、共通の趣味を持ったオンラインの友だち中心で、面識がない場合も多くあります。

Instagramでは実際の友だちのほか、興味関心に応じた繋がりがあり、有名人やインスタグラマーと呼ばれるインフルエンサーをフォローします。

Facebookの繋がりはある程度面識がある人が多くなっています。リアルな人間関係の近況報告などに使われる傾向。
TikTokとYouTubeはコンテンツへの興味関心でつながっていることが多く、配信者自身とのつながりは薄い場合がほとんどです。

 

3. 企業向けSNSの使い分け方

企業がSNS運用をマーケティングに取り入れたい場合、どのソーシャルメディアを取り入れたり、どのように使い分けたりすればいいのでしょうか。
運用目的、使えるリソース、商品やブランド、運用体制によって最適な使い分けによって開設すべきSNSは異なります。

「どのようなケースでは、どのSNSが有効なのか」について、ポイントを絞りながらお伝えします。

・予算が使えるなFacebookを検討

広告予算がある場合は、Facebookから検討しましょう。
ターゲティングに使える項目が多く、細かい設定が可能だからです。注意点として活用しているユーザーは年齢層が高いことが挙げられますのでターゲット層とのマッチングは十分に精査しましょう。

Meta Business suiteやMeta広告マネージャからはInstagramにも出稿ができるので、一定以上の精度でInstagram上でのターゲティングも可能ですので
Facebook、Instagramのユーザー層がターゲットと重なる、かつ広告予算をかけられるなら、まずFacebook活用が最適といえるでしょう。

・視覚的に魅力あるコンテンツを量産できるなら、Instagramを検討

Instagramは購買行動への影響力が強く、購買の意思決定のための情報収集に多く活用されています。
ショップ機能を装備しているので、Instagram内で集客から販売まで一気通貫して行うことができます。

オンライン店舗としても活用できるので、Instagramは消費財を扱う企業とすこぶる相性が良いです。
インスタグラムは写真や動画といった視覚的なコンテンツがメインであり、クリエイティブの見栄えの良さや世界観が必要です。

・投稿量を確保できるならX (Twitter)が効果的!

高い拡散力を持つ点がX(Twitter)の大きな魅力です。
テキストのみで投稿でき、それでも拡散されるケースもあるため、Instagramとは相性があまり良くない業態でも適している場合があります。
リアルタイム性が高い点も特徴的で、特にエンタメなど「同時に楽しむ」系のサービスと好相性です。

タイムラインの流れが早く、たくさん投稿しないとそもそも見られない、リーチできないため、まずはある程度の投稿量が必要となってきます。X(Twitter)で流行したネタに即座に便乗する柔軟性ある運用体制など、担当者に一定の自由度を持たせる方が適しています。

ただし、X(Twitter)では炎上リスクもあるため、ガイドラインを用意するなど、SNS運用におけるリスク管理体制が必要です。

・若い世代がターゲットで、製作リソースが確保できるなら、TikTokが効果的!

トレンドになっている動画ジャンルや音楽を把握し、TikTokユーザーが好みやすい動画を作成することができれば、新規層へのリーチが可能です。

TikTokではフォロワー数の大小で拡散されやすさが大きく変わるわけではなく継続的に伸びる投稿を作成し続けることが、新規層にリーチし続けるコツです。
よって、TikTokに最適化した形で動画企画・撮影・編集するリソースがないとTikTokで成果を出すのは難しいでしょう。

・豊富な素材とリソースがあるならYouTubeを検討

SNSの中でもユーザー数が多く、情報量の詰まったコンテンツを提供できるのがYouTubeです。
ユーザーの興味・関心と動画内容がマッチしていれば、少ない登録者数でもターゲット層にアプローチすることが可能になっています。

しかし、SNSの中で1番製作コストと運用リソースがかかるのがYouTubeです。
有益な情報量が必要となるため、継続的に動画企画を考えて撮影・編集するには莫大なコストがかかります。
YouTube運用を委託するだけの予算・リソースを抱えている場合他のSNSではできないような濃いコンテンツを提供できるためYouTubeは効果的です。

4. 運用方法のコツ

Facebook運用方法
  • 投稿
    エンゲージメント率(1投稿あたりのいいね数、コメント数、シェア数といったユーザーの反応)を上げることが重要です。
    コンテンツのブラッシュアップ、そしてよりユーザーを惹きつける新規コンテンツの導入をします。
  • 投稿タイミング
    投稿時間も重要です。
    一番リーチする曜日や時間帯を検証し、投稿のタイミングを改善してよりエンゲージメント率を上げましょう。
  • リーチの拡大
    投稿内容と投稿時間の改善を通してエッジランクを高め、よりリーチが拡大してきたら投稿に反応しているユーザーを検証し、コンテンツをブラッシュアップしていきましょう。
  • エッジランクの改善
    エンゲージメントが得られる投稿のリーチを広げていくことで、エッジランクが改善されます。
    エッジランクが高まると、投稿が届かなくなっていた休眠ファンにも再びリーチできるようになります。
  • リーチ率の上昇
    エッジランクを高めることで、結果としてリーチ率も上昇します。エッジランクを上げれば自ずとリーチ率も改善されていきますので、このリーチ率を重要指標として成果を測っていきましょう。
Instagramの運用方法
  • フォロワーを集める
    アカウントに関連するハッシュタグのフォロー。同じような内容を発信するアカウントのフォロー、投稿内容に沿った適切なハッシュタグの選定により、アカウントのジャンルと投稿内容のジャンルを認知させます。
    できるだけ有益性・新規性・独自性の高い内容を投稿に盛り込みます。
    フォロー外のユーザーに投稿を届けるためにリールの活用も欠かせません。
  • フォロワーのファン化
    集めたフォロワーをストーリーズ・インスタライブ・DMでファン化させましょう。投稿だけでなくこれらの機能で交流を持ったアカウントの投稿とストーリーズがホームで上位表示されやすくなります。
    フォロワーのホームにおいて、自社アカウントのストーリーズができるだけ左側に、フィード投稿ができるだけ上部に表示されるには、これらの施策が有効です。

    アカウント同士の親密度という観点で高く評価されるため、コメント・DMをくれたユーザーにはいいねに加えて返信もして親密度を向上させましょう。

  • 投稿内容とフォロワー教育でPDCAを回す
    投稿へのエンゲージメントを上げて、投稿が発見タブで露出されやすいようなサイクルを作ることが重要です。保存数やプロフィール遷移率が高かった投稿のインサイトを分析し、なぜ高い数値になったのか仮説を立てて、投稿を作り検証するというPDCAサイクルを回しながら運用しましょう。
  • 投稿頻度や時間帯
    量より質が重要です。同じ投稿数であっても、一定の頻度で更新されているアカウントのほうが高評価を得やすいです。
    アパレルやコスメ系のブランドは1日2~3回程度、それ以外の業種であれば1日1回から一週間に3~4回程度というのが平均的です。
    閲覧されやすい曜日、時間帯を検証し、少しでも目に触れられる投稿タイミングを探るのは重要です。

X(Twitter)の運用方法
  • 投稿
    X(Twitter)のアルゴリズムでは「誰が」投稿したかよりも、「どんな」投稿をしたかで誰に露出されるかが決定されるため、ターゲットユーザーたちが求める内容を投稿する必要があります。
    話題になっている「トレンド」を盛り込んだ内容や、インプレッションしやすい「〇〇の日」などのモーメントに便乗したようなポストをすることでインプレッション率の向上が期待できます。
    ターゲットユーザーの需要を調査した上で、訴求するような内容をポストに盛り込むことができればベストです。
  • 投稿タイミング
    インプレッションを獲得しやすい曜日や時間帯を検証します。話題に乗ってトレンドになっているハッシュタグを使うなど、リアルタイムな投稿を心がけましょう。

    時間帯では昼の11~13時、夜20~23時に反応率が高くなる傾向があるので、まずはこの時間を狙ってみるといいでしょう。
    複数の投稿時間を試しながら、自社アカウントにもっとも合った時間帯を見つけるのが重要です。

TikTokの運用方法
  • 動画作り
    ユーザーは動画の開始1~2秒でその動画を見るか判断し、「見ない」判定された動画はすぐにスワイプしてスキップされてしまいます。
    そのため開始1~2秒で続きを見たいと思わせるために冒頭でインパクトのある内容を持ってくる構成にすることが大事になります。
  • ハッシュタグを活用する
    TikTokでは投稿につけられるハッシュタグ数に制限がなく、いくつでもつけることができます。
    ただ、つけ過ぎると動画との関連性が薄くなって逆効果になるので、1~5個程度にしておくのが良いです。
    ハッシュタグの選定については、再生回数100万回以上などの検索・視聴ニーズが高いと考えられるハッシュタグをつけましょう。
  • トレンドの分析
    メインユーザーはZ世代を中心とする若年層であり、トレンドの移り変わりが激しく、少し前だとバズった動画でも今ではバズらないということが当たり前に起こります。
    つねにアンテナをはり、どんな内容・構成の動画がトレンドになっているのかを意識しておく必要があります。
YouTubeの運用方法
  • 投稿内容の統一とクリック率の高い動画作り
    1つのチャンネルでバラバラの内容の投稿をしていると、チャンネルを訪れたユーザーの登録率も下がってしまうため、1つのチャンネルの中で投稿内容はある程度統一させておきましょう。
    クリック率を上げるために重要なのは主にタイトルとサムネイルの2つです。文字よりもが画像情報をより重視する傾向があるためサムネイルは特に意識して作りましょう。
  • YouTube Short(ショート)の活用
    気軽に視聴しやすいショートではカジュアルで興味を引くようなコンテンツをあげて、そのチャンネルのメインコンテンツである長尺動画に誘導するという使われ方もよくされています。
    メリットは、短尺なので隙間時間などでも閲覧でき、長尺動画に比べて視聴の心理的ハードルが低いことが挙げられます。
    TikTokと同様に「視聴完了率」の高い投稿が評価されます。そのため、開始1~2秒での離脱を防ぎ、動画を最後まで見たくなる構成を考えた企画が重要です。

まとめ

それぞれ投稿の並び方や投稿が届く範囲・ユーザーが求めるものなどが違うので、なるソーシャルメディアメディアでは別々のタイミングで違った内容・形式の投稿をしていくことが重要です。